第269話 変わる生活と消費と多店舗展開
社会の構造的変化が生活者に変化をもたらし、我々のお客様である消費者が変化をする
そしてコロナ禍そのことが大きくビジネスに影響することは必至です。
アフターコロナはどう変化するのか、それを知る手がかりはコロナ騒動までの直近の変化を知ることです。
- 構造的変化
日本はバブル崩壊までは少なくても企業主義と言える企業中心の社会であると言えたのではないでしょか。いい会社に入ることがいい人生を歩める、そのためにいい高校を出て
いい大学に入り、いい会社に入る。
現在はその考え方が大きく変わってきている、大きな会社に入らなくても大きな仕事をすることができることがわかってきた。インターネットの発達とともに個人民主主義と言える
世の中に変わってきていると言われています。
今までの様にどこかに帰属していないと自分の存在が示せないという時代ではなくなった。 インターネット上で自分を主張し存在を示している。それを良しとする社会へと変化している様です。
今回のコロナ禍で、企業の真の姿が浮き彫りになってきました。従業員の幸せをどこまで考える会社か、団体か。また、リモートワークでも仕事が可能なことがわかってきたことは構造的な変化を起こす予兆と言えます。
- ライフスタイルの変化
そんな中で、ライフスタイルも多様化を見せています。
ファミリー、DINKS, 独身者。 今までの家庭を持って子供を産んでといういわゆる夫婦と子供二人の平均的家庭という考え方はなくなっています。色々な生き方をその多様性を認め合う社会へと変化していると言えます。
一方で、収入に関しても将来の収入が見えづらい状況となってきていることも事実です
大きな要素は、終身雇用制度が変わり始めていることです。これは、雇用者も企業側もそれに対応していくことが求められます。
もう一つは、公的年金制度の先行きの不安です。このことは言われて久しいですが、公的年金を念頭に老後のプランを考え組み立てていた我々世代には大きな痛手です。
これからは自分で収入を得る手立てを考えろということです。
企業に頼らなくても収入の道を確保する動きはますます加速しそうです。
副業はますます活発になるでしょう。そしてネットでの収入のアイデアがますます増加しそうです。
- キャリアプランと資産運用で自分で収入を作る時代
そんな中で、もう一度自身のキャリアプランをしっかりと考える必要が出てきたと言えます。どう一生の収入プランを立てるかです。
それともう一つは、資産運用の考え方です。資産運用という考え方が日本ではまだ市民権を得ていないのでしょか。米国と比べると預貯金の残高を比較するとよくわかります。
個人資産に占める預貯金残高比率では米国13.6% 日本52.7% です。それ以外は証券、投資信託、株式、保険年金です。 日本ではほとんどを預貯金で蓄え、老後はそれを取り崩して生活していく。 米国では資産を運用して、運用益で老後の生活を支えるという構図です。
これから、低金利時代の中で預貯金だけでは実質目減りする状況が続きます。
当然、資産運用の時代が日本でも主流になるでしょう。
- 学校教育でお金の話
金融庁は生活者が今後求められる金融リテラシーと題して、金融経済教育の意義と進め方に関しての報告書を平成26年に11月に公表しています。
小学生から、金融に関して教育を実施していくことを明確にしています。
今までの学校教育の中で欠けていたと言われる、お金の話をしっかりと教育していくことがやっと始まりました。
社会人としてのお金に関しての知識は「お金を稼ぐ」「株、債権、投資信託」等が前向きな我々の正常な活動の一つであること、また税金、保険、不動産等の教育を受けた子供たちが大人になっていく時に大きく変わることは間違い無いでしょう。
人口が少ない国でGDPの高い国はおしなべて金融立国です。金融で国を支えているのは間違いありません。最も生産性の高いビジネスです。生き残り策として人口減少が進む日本もそうなるのでしょか。
我々を取り巻く生活者の大きな変化が起きます、それは消費者の変化であるわけです。
お金に関するリテラシー(知識と行動力)の変化は消費に対するリテラシーも変化することにつながると言えます。
提供する側の変化も当然求められるでしょう。アフターコロナを見たときにどんな社会に変化していくのかワクワクしてきます。そこの大きなビジネスチャンスがある様です。