第436話 米行流通情報 「ヘルス&ウェルネス」というコンセプトとは?
日経MJが米国の外食の新しい取り組みを紹介しています。
ホールフーズの創業者であり、アマゾンへの売却後、昨年退任したジョン・マッキーが新たな展開を始めました。彼の新たなプロジェクトは、「ラブ・ライフ(Love.Life)」という名前のレストランであり、そのコンセプトは「ヘルス&ウェルネス」です。彼の信念である「薬としての食品(Food as medicine)」に基づき、新しいビジネスを築こうとしています。
ホールフーズはオーガニック食品の普及に貢献した企業であり、マッキーは自然食やエコロジーの分野でカリスマ的存在とされています。彼が次に何をするのかは業界全体の注目を浴びていました。
新会社はすでに21年に立ち上げられており、まずフロリダのヘルシーレストランを買収しました。そのレストランのシェフが新しいメニューを開発しています。昨年、3100万ドルの資金調達に成功し、今年初めにはプラント・ベースド・テレヘルスというウェルネスコンセプトの遠隔診療企業を買収しました。
「ウェルネス」とは、肉体的な健康だけでなく、精神的な健康も含む総合的な概念です。医療だけでなく、運動や栄養、ライフスタイルなども総合的に患者をケアする方法です。このヘルスケアの手法は、ホリスティック医学とも呼ばれ、昔から存在していますが、遠隔診療という新しい要素が加わっています。
次のステップとして、現在明らかになっているのは、常駐する臨床医による健康プログラムやセラピーを提供するクリニックを開設することです。このクリニックはレストランを補完する存在として位置付けられており、食事に関連した診療やアドバイスを提供する場所となるでしょう。
現在明らかになっているのは、レストラン、テレヘルス、クリニックの3つの要素ですが、これらをどのように組み合わせ、さらに追加の要素が加わるかは、今後徐々に明らかになるでしょう。
実際にレストランを訪れた際には、最新のデザインで洗練された雰囲気がありました。入り口にはピックアップ用のスペースやテイクアウト用のカフェカウンターがあり、新しいアイデアが盛り込まれていました。
また、料理にはトランス脂肪酸や200種類以上の添加物を使わないなど、ヘルシー志向のレストランらしい工夫がたくさんありました。薬膳のようなものを想像していましたが、少し違っていましたが、おいしい料理でした。
このスタートアップには、元共同CEOのウォルター・ロブや上級幹部のベッツィー・フォスターも参加しています。経験豊富な経営陣の参加により、レストランの完成度は高いですが、新しいコンセプトが若干の懸念を引き起こしています。今後、さらなる要素が追加されることで、ビジネスモデルがどのように変化していくのか、注目していきたいと思います。