第444話 多発する食中毒の被害

最近、食中毒の発生が増加しているという報告が多くなっています。食中毒は、汚染された食品や水を摂取することで発症する疾患であり、腹痛、下痢、嘔吐などの症状が現れます。特に夏場は食材が腐りやすく、食中毒のリスクが高まるため、注意が必要です。

全国で発生する食中毒の50%以上が飲食店で発生していることは食を扱うプロとして再度食中毒防止に全力を尽くす事が求められます。人の命に関わる問題である事を再度強く認識したいものです。

最近の事例から3例をご紹介します。

“流しそうめん”で93人食中毒 500人調査中 湧き水から「カンピロバクター」検出 豪雨で水質検査行わず

石川県津幡町の「大滝観光流しそうめん」で、8月中旬に発生した食中毒をめぐり、患者がこれまで93人に上ることが分かりました。保健所によりますと、流しそうめんに使用する湧き水から食中毒の原因となるカンピロバクターが検出されたということで、県は相談があった約500人についても調査を進めています。

 

石川県によりますと、津幡町牛首の木窪大滝にある「大滝観光流しそうめん」で、8月11日と12日に食事をした利用者から、下痢や発熱などの症状が出たと、複数の相談があったということです。 患者はこれまでに少なくとも93人に上っていますが、全員回復に向かっているということです。このほか、約500人から相談があり、入院した人も複数いるということで、食中毒の可能性があるか県が調査を進めています。 県は8月17日から19日までの3日間、店を営業停止処分にしました。保健所が原因を調べたところ、流しそうめんなどに使う湧き水の原水からカンピロバクターが検出されたということです。

 

焼き肉店で食中毒 「O157」を検出 13歳~73歳の男女10人が下痢や発熱の症状 三重・津市

 

8月12日に三重県津市の焼肉店で食事をした客10人が、下痢や発熱など食中毒の症状を訴えました。県の保健所は1日付けでこの店に対して、当面の間、営業禁止とする行政処分を行いました。

食中毒が発生したのは津市羽所町の「食道園」です。三重県によりますと8月12日にこの店で食事をした客24人のうち、13歳から73歳の男女10人が下痢や発熱などの症状を訴えました。症状が出た10人のうち3人は入院しましたが、いずれも命に別状はなく、既に症状は回復しているということです。

8月21日から28日にかけて医療機関から、受診した患者から「腸管出血性大腸菌O157」が検出されたと保健所に届出がありました。保健所が調べたところ、店を利用した複数の客や調理スタッフから「腸管出血性大腸菌O157」が検出され、この店で食中毒が発生したと断定しました。 三重県は1日付けでこの店に対して再発防止措置が講じられるまでの当面の間、営業禁止とする行政処分を行いました。

“老舗弁当”食べ80代男性死亡 32人食中毒…営業停止に

地域密着を掲げ、日替わりの弁当などを販売していた和歌山・白浜町の飲食店。 その店の弁当を食べた、あわせて32人が食中毒の症状を訴え、うち1人が死亡していたことがわかった。 和歌山県によると、亡くなったのは、県内に住む80代の男性。 男性は8月20日、田辺市で開催された朝市で、とんかつやサケの塩焼きなどが入った弁当を購入し、自宅で食べたという。 男性は2日後の22日、発熱や腹痛、下痢など、食中毒とみられる症状を訴えて病院に緊急搬送され、治療を受けていたが、26日に死亡した。 男性が食べた弁当を調理したのは、白浜町にある飲食店「はま乃」。 「地域密着、老舗のお弁当」を掲げ、仕出し弁当やすし、オードブルの販売・配達などを行っていた。 県によると、死亡した80代の男性のほかにも、田辺市内で合宿を行っていた大学生らが、はま乃が調理した弁当を食べ、食中毒の症状を訴えたという。 症状を訴える人は32人に及び、その複数からサルモネラ菌が検出されたことから、保健所は、食中毒と断定。 はま乃に対して、9月7日までの営業停止を命じた。

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