第258話 HACCP義務化と多店舗展開

厚生労働省はHACCPの飲食店へ義務化を進めています。しかし、飲食店を見渡すとあまり積極的に進んで知るようには見えません。今年の6月から完全義務化に移行します。もう一度内容を確認していみたいと思います。以前の月刊「飲食店経営」でも『動き出したHACCP義務化を追う!』という記事の内容をご紹介しながら理解を深めたいと思います。

以前に一度お送りした内容ですが、目前に迫った飲食店全店義務化を前に再確認します。

 一般の飲食店でどこまで意識し、理解されているのか不安があります。

全国での食中毒の発生状況は全体の食中毒発生の61.7%は飲食店で起きています。

家庭、病院、学校、旅行、販売店など食を扱う場所は数多くあるにもかかわらず飲食店での発生が圧倒的に多いという現実です。

 国は、2020年の東京オリンピックに向けて整備したいところでしょう。

当然、来日されるインバウンド観光客の食の安全を国際規格で担保する姿勢は重要な要素です。

日本食がブームとなっている時だけに、日本の食の安全性を世界に発信していく機会になります。

 とりわけ日本はHACCP導入後進国です。でもそのことの意識も低いようです。

HACCPが提唱されて、国際的なガイドラインができてから20年以上が経過しています。日本でも1990年に食鳥処理場における「HACCP」による衛生管理指針が示され、1996年には日本版HACCPが示されていますが、日本では諸外国に比べて未だに導入が進んでいません。

 世界ではEU,米国、中国、ブラジル、韓国なども導入、義務化が進んでいると伝えています。

 日本で導入が進まなかった要因を「飲食店経営」の特集では、認証制度にあったのではないかと指摘しています。認証を与える側も、受け取る側もハードルをあげてしまい、取得が進まなかったことがあるようです。 日本人の気質によるところです、色々なところで見え隠れします。

  諸外国はとりあえず導入してその後「不足部分を見直す」というスタイルのようです。 日本も今回の厚生労働省のプランは「まずHACCPをやってみましょう」『足りない部分は見直しましょう』と提案してます。

 今回は二つの基準を設けています。基準Aは製造工場などを対象にしているもの。そして基準Bは飲食店向けで、非常にわかりやすいものにしています。

 基準Bの重点の一つは、従来の衛生管理を基本として、科学的な根拠に基づき、HACCPの原則に即して体型的に整理、食品の安全性確保の取り組みを「見える化」することです。

二つ目は、食品の提供に際して、食中毒等の食品事故の防止や事故発生時の原因究明に役立つこと。要するに今まで我々が行ってきた衛生管理をしっかり実施し、「見える化」によってミスや欠落をなくすことが目的です。リスクをゼロにはできないがゼロに近づけることはできるはずです。

 「見える化」しそれを元に、「衛生管理計画」を策定し「実施」と「記録・確認」のサイクルをしっかりと回すことです。

 そして、義務化が実施された時に追加変更となる部分では(案の段階です)

  • 営業許可の申請時、届け出時

・HACCPプラン

・製品説明書

・危害要因分析表

  • 通常の監視指導(食品衛生監視委員の立ち入り)

・CCPモニタリング記録(CCP=重要管理点)

・改善処置の記録

詳細は厚生労働省発行の「HACCPの考え方を取り入れた食品衛生管理の手引き(飲食店編)」がダウンロードできます。非常にわかりやすく、一読をお勧めします。

http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000158724_3.pdf

HACCPがよくわからないからと避けて通ることはできません。特に日本では中小の飲食店の導入率が非常に低いと厚生労働省の「HACCP導入状況実態調査」でも指摘しています。

100人以上の事業者は69%が導入済みです、しかし20、30人規模ですと15

〜16%程度となってしまいます。

今年の6月から義務化が進見ます、早急な対応が求められます。

FMDIフードビジネス多店舗展開研究所の最新情報をお届けします

コメントを残す