第473話 マックを支える物流参謀 HAVI

日経MJにマクドナルドを支える物流企業HAVIについての特集がありましたので要約してお伝えします。チェーン展開において物流は血液の動脈の様なものです。いかに効率的に正確に食包材を店舗に届けることができるかチェーンの力です。

 

日本マクドナルドは国内約3000店舗で日々380万人に食事を提供しています。この広大なネットワークの物流を支えているのはHAVIサプライチェーン・ソリューションズ・ジャパンです。この物流会社は、マクドナルドの販売情報を基にした需要予測、在庫管理などを一手に引き受けています。

HAVIグループは世界数十カ国でマクドナルドの商品供給を担っており、日本法人もこのグローバルネットワークの一部です。日本マクドナルドとは資本関係がないにもかかわらず、専業物流事業者としての信頼により、全国のマクドナルド店舗への物流を円滑に行っています。

物流の効率化は、トラックドライバーの時間外労働の規制強化に対応するためにも重要です。マクドナルドはドライバーの負担軽減や物流の最適化のために、納品形態の見直しや配送頻度の調整を行いました。これにより、ドライバーの労働時間は短縮され、店舗の効率も向上しました。

HAVIは、マクドナルド店舗だけでなく、バーガーのバンズやパティを生産するメーカーからの物流も含めて、サプライチェーン全体を一元管理しています。これにより、トラックの積載率の向上や在庫管理の最適化が実現しています。

マクドナルドとHAVIの関係は、単なる取引関係を超えたパートナーシップです。マクドナルドはHAVIに対し、販売データやプロモーション計画などの重要情報を共有し、HAVIはそれに基づいて物流を最適化しています。この信頼関係は、マクドナルドとHAVIが共に成長してきた歴史に基づいています。

今後の物流業界は、働き方改革に伴うトラックドライバーの時間外労働の制限などの影響を受けます。このような環境下で、マクドナルドとHAVIのような密接な協力関係は、他の企業にとっても参考になるモデルとなり得ます。この事例は、物流の最適化がいかにビジネスの効率化と持続可能性に貢献するかを示しています。

 

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