第388話 スーパーバイジングを考える

チェーンストアー、フランチャイズチェーンの中で大きな役割を果たすスーパーバイザーについて取り上げてみたいと思います。
私の著書「停滞するチェーン(組織)がみるみる元気になる『新時代の管理術』」の中から一部を抜粋してご紹介します。

会社の代表としてのフランチャイズ担当スーパーバイザー

私がKFC時代にフランチャイズ営業でフランチャイズ担当のスーパーバイザーになった時のことをお話しします。

当時、ケンタッキーでは、フランチャイズ担当のスーパーバイザーをフィールド・レプレゼンタティブ(通称フィールド・レップ)と呼んでいました。
実はこのフィールド・レプレゼンタティブという呼称こそフランチャイズチェーンビジネスの中でのスーパーバイザーの位置付け、役割を端的に表しています。
レプレゼンタティブ(representative)とは、英語で代理人や代表者を表す単語で、ここでは経営者の代理との意味になります。つまり加盟店とのコミュニケーション強化、店舗指導やサポート、地域でのブランドの維持、向上にあたる仕事です。

最近は、呼称も色々と変わってきているようです。呼称が変わると言うことは、そこに求めるものも少しずつ変化してきていると言うことです。
しかし、フランチャイズパッケージのブランドを維持、向上させて、フランチャイズ・システムをしっかり機能させるためには、 フィール・ド・レプレゼンタティブが持っている位置付けと役割が重要です。

スーパーバイザーの権威が低下している

昨今、スーパーバイザーが機能していないとの不満の声があがるとともに、御用聞きスーパーバイザーなどと揶揄され、スーパーバイザーの権威が失墜しているように思えます。
私の知っているフランチャイズビジネス加盟社からも、全く店に来ない、店舗指導がしっかりできない等々、その類いの苦情をよく耳にします。

一方で、私が知っている多くの企業のスーパーバイザーは、スーバーバイザーの機能強化を真剣に捉え、切磋琢磨している姿を目にしています。
悩み苦しみながら頑張っている姿を見ると、その努力が報われることを祈らずにはいられません。

自らの経験を元に、スーパーバイジング・システムが機能するか。スーパーバイザーが力を発揮できるかは「経営者」にかかっています、と私はセミナーなどで申し上げています。
もし、自社のスーパーバイザーがうまく機能していないと思われる経営者がいたら、経営者の責任が大半であると考え、振り返ってみて欲しいものです。

重要なのは、経営者がスーパーバイザーの機能をどう考え、スーパーバイザーに何を期待しているかです。

経営者として、しっかりと考え方が確立されているでしょうか。そして、スーパーバイザー一人一人に経営理念を含めて、そのことをしっかりと伝えたことがあるでしょうか。

最近は、メガフランチャージーと言われる、フランチャイジーのプロが加盟店として参入しているケースも多くなっており、フランチャイジーのレベルが高くなっています。
そんな中にスーパーバイザーは会社の代表として単身乗り込んでいくわけです。

そんな時、スーパーバイザーの精神的な支えは、間違いなく職務に関するトップとの共通認識、そして 社長の代理としてブランドを成長させるために頑張って欲しいという言葉です。

もちろん、種々のツール、データー等を持たせ武装していくことも大事ですが、社長の代理であるスーパーバイザーに、しっかりとした権限を持たせることも重要です。
本部の基準に満たないオペレーション、運営管理に対して、いかに毅然と修正し指導できるかが、ブランドの維持・成長にかかっています。
スーパーバイジングの仕組みを作って、人を任命すればそれでうまくいくと言うものではないと理解することが重要です。
「仏作って魂入れず」のことわざがありますけれども、スーパーバイジングの器にも、しっかりと魂を入れたいものです。

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