第319話 モスフードの高級食パン

高級食パンブームで多くの食パン専門店が乱立しています。確かに、普通の食パンに比べるときめが細かくズッシリとした高級感を感じる食パンが多い様です。

もちろん価格もそれなりに高く、高級と言える値付けの様です。

この食パンは、家庭の食卓に乗ることが多いんでしょうが、結構な割合で御使い物に使われている様です。イベントの手土産にいただいたこともあります。

 

そんな中、ハンバーガーのモスバーガーが3月12日より約1000店舗で食パンを販売開始しています。

そんな、内容を東洋経済オンライン紹介されていました。

 

発売前から大きな話題になって初回は95000個が完売だ。

それが「バターなんていらないかも、と思わず声に出したくなるほど濃厚な食パン」(税込600円)だ。

近年はコンセプトをそのまま言い表した、長い商品名や店名をつけるのが1つの流行になっているが、その中でも抜きんでて長く“濃厚”な商品名である。

命名のインパクトはともかくも、発売元がモスバーガーであるという事実に目を見張った人は多いだろう。

モスフードサービス営業本部付担当者は「想定を軽く超える受注数で、用意しておいた商品持ち帰り用の紙袋が在庫切れになりそうなほどだった」と、反響について語った。

CMなど、大々的な宣伝をしたわけではなく、プレスリリースと店舗ごとのリーフレットやSNSなどの普通の販促をしただけだったそうだ。やはり、「ハンバーガーチェーンが食パンの物販」という意外性が、耳目をひきつけた大きな要素のようである。

2回目の販売日にはおよそ半減とは言え、それでも多い約4万7000個の受注があった。

初回、2回目と述べたのは、この食パンは完全予約販売のため、販売日が毎月第2・第4金曜日と決まっているからだ。予約締め切りは前週土曜日、つまり1週間前となっている。購入したい場合は、ホームページからダウンロードあるいは店舗に設置されている予約表に記入し、受け取りを希望する店舗に提出する。

このように客にとってはいささか面倒くさい手続きとしているのは、受注生産のため。「注文しておいて受け取りに来ない」といったケースをなるべくなくす意味があるようだ。また、予約販売を月2回と限ることでプレミア感も高まる。

と伝えている。

 

それにしても気になるのが「なぜ、モスバーガーが食パンを売るのか?」である

「外食自体が難しい中、モスバーガーとして『ご家庭で楽しめるものをご提供できないか』と考えた。そのことと、当社の中期計画の中で物販事業に視野を広げていることが結びついた」というのが吉野氏の説明だ。

実はモスバーガー全体としては、コロナ以前よりテイクアウト率が6割と、イートインに対しテイクアウトが優勢だった。現在はさらにこの傾向が進み、テイクアウトが7割になっている。

モスバーガーを家庭で楽しむ人はむしろ増えてきているのだ。しかし、ハンバーガーはファストフードの一種でもあることからもわかるように、「すぐに食べること(即食)」が前提の食べ物。モスのブランドを日常的に家庭で感じてもらえるものはないか、という発想から、食パンにつながったようだ。

モスバーガは他にも初期品メーカーとのコラボによるスナック菓子等のトライもしており、積極的にコロナ後を見据えているようだ。

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