第355話 この時期だから考えたい従業員定着施策 その2

前回に引き続き従業員の定着について考えます。今回はコロナで少し下火にはなっていますが外国人労働者問題です。

外国人労働者とどう向き合うべきか考えます。

 

人口減少、労働人口の減少に企業がどう対応すべきか。前回より従業員の定着いわゆるリテンション施策に関してお伝えしています。

 

外国人労働力の活用を目指す国の方針も固まりつつあります。しかし、外国人労働者を採用しようと考えている経営者がその外国人の位置付けをどう考えているのか問われる局面にきていると言われています。

 

アジア諸国からの優秀な労働者は日本を敬遠し始めていると指摘している方もいます。

 

それは、今の情報社会の中で日本での就労の実態が拡散されていることが一つの大きな要因です。 それと、法律により稼ぐことの制限があることが挙げられます。

 

低賃金で働かされて、挙句には逃亡者まで発生している現状。そして日本企業では決して幹部に登用されることがないことが情報として拡散しているといいます。

 

私の知り合いのベトナムで通訳をされていた方がこんな現状を教えてくれました。

 

ベトナムでは日本で働くことは非常に人気があるそうです。そして日本行きを斡旋するブローカーが多く存在しているそうです。彼らは日本への就職先斡旋までしてくれるそうです、しかしその代償は百万円単位になるそうです。親戚縁者からお金を工面して日本に渡ります。しかし、思ったように稼ぐことができません。そして帰国の期限が迫ります、結果逃亡するしかなくなるんですと実情を話してくれました。

 

本人の責任といえばそれまでですが、受け入れ側にも問題はないだろうか?

今の外国人労働者の受け入れ拡大の機運の中でもう一度考える必要があるように思います。

どこの国の人であろうが同じ人間ですから、労働条件は同じであるべきです。

日本人と同じように夢を持って就職してきます。

 

そんな中、本人が望むなら優秀な彼らを将来会社の幹部として登用するくらいの覚悟がなければ、今までのできるだけ安い賃金で組み立てるビジネスモデルから脱皮できないことが続きます。

 

逆に考えるとその覚悟がなかったら外国人を雇用することは多くの問題を抱えることになると思います。そして、世の中が向かっているボーダーレスなグローバル化の流れに乗れないことになります。 最近ナショナリズムが取りざたされますが大きなグローバル化の中の小さな波であると捉えるべきだと思います。

 

人もお金も情報も垣根を超えて世界中を駆け巡る時代です。人だけ別というのはあり得ないことだと思います。

一方で、外国人を受け入れる企業側の受け入れ態勢をしっかりと整えておく必要があります。教育の仕組み作りが重要です。外国人の彼らにも効率的に教えることができる仕組みを組み立てることです。そのキモになるのが「マニュアル化」です。

 

全てが明文化されて、共有される仕組みが大事です。ここに関してはインターナショナルで展開するチェーン等のノウハウに学ぶことができます。彼らは全世界を相手に教育システム開発を行っているわけですから。

 

外国人は我々にとって大きな戦力です。大事なパートナーとしての戦力です。そして今後はその国の方々が大事なお客様となる近道です。

 

今までとは視点を変えて外国人を同じ職場の一員として一緒に会社を成長させる一員であると意識してみてはいかがでしょうか。

 

 

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