第354話 この時期だから考えたい従業員定着施策

コロナ禍で営業自粛から失業率も上がり、人の確保が容易になった印象はあったが、現実はそうはいかないようです。

この人不足の状況は今後も状況が大きく変わることは期待できないでしょう。大きな要因は日本の人口減少の影響に中で最も大きなインパクトである「就労人口」の減少にあります。
でも、人に困らない会社も存在することは事実です。

そんな会社がしっかりと抑えているポイントがあります。今回はそんなお話を3回ほどに分けてお伝えします。

 

各社人不足で、とりあえずの人員確保にと採用にお金をかけて確保に走ります。

でも思ったような人材確保になっていないのが現状のようです。一方で離職者も相変わらずのペースで出ています。

働く人の流動化と言われるように、終身雇用の終わりだと言われてからその傾向は顕著のようです。

 

終身雇用の終わりだということが働く人と、経営者相互に意識の変化を起こしています。

しかし結果的には、一つの職場で長く勤めて自分のスキルを上げルことが働く人個人にも

メリットは大きいはずです。一般の会社員が短期間でいろいろな会社でスキルアップ、能力アップを図れるかは甚だ疑問です。一部の限られた人の話なのかもしれません。一方企業側も、社員が しっかりと能力を上げて会社に貢献してくれることが、会社の成長に大きく影響することは自明の理です。

 

終身雇用の終わりとは言え、結果的には働く人と企業側で良い関係を築くことは可能です。 その為には企業側は1日も長く働いてもらえる体制、環境を整えることが重要です。

 

最近私はセミナー等で「離職防止と人材定着」をテーマにした内容の講演が多くなっています。

その中でお話ししている内容をいくつがピックアップしてお伝えしたいと思います。

 

ポイントは『企業文化の醸成』『働く環境整備』『仕組みづくり』だと申し上げています。

このバランスをしっかり考えて施策を実行していくことが問われます。

 

企業文化の醸成

 

今回は企業文化について触れます。『みんなで頑張れる事業文化の醸成です。』

企業文化というと大層なことのように捉えがちですが、一つの組織の中で働いている人達が培って来たものがその会社の文化です。その組織の文化になっているというのはすごいことです。

 

1、褒める文化を育てよう

最初に、こんな文化が育って欲しいと思うのが「賞賛の文化」です。「ほめる」文化です

日経新聞の記事にも「働き方改革は『ほめる』」からと言っています。褒めることの効用をもっと知るべきでしょう。

 

私のいたKFCでは「賞賛の文化」と言われるものがあります。褒めることを真剣に考えます。

大事なのは『ほめること』と唱えるだけではなくそのための「仕組み」を作ることです。

この仕組みづくりがキーになります。仕組みづくりとは「再現性」です、誰でもが同じようにできることです。それが「仕組みづくり」です。

 

そのための工夫を是非みなさんで考えてみていただきたい。違う会社の事例を参考にするのも一つです。とにかくやってみることです。

 

『今日は賞賛デイ』でもいいんです。皆んなで働く仲間の良いところだけを見る日にしよう!!

このことだけでも、みんなの意識は変わります。人の悪いところを見つけるのはみんな得意です。部下の失敗を指摘し叱責するのが仕事だと思っている上司の方、みんな人の悪いところを発見するのは大丈夫ですから、今日は「仲間の良いところだけを見る日」にしてみてはいかがでしょうか。きっと職場の雰囲気が変わります。

 

また、『賞賛ツール』を作ってみんなで使うのもいいでしょう。良いところを書き込んで渡せるカードなんか効果的です。店長以上全員が使って『ほめる文化』をみんなで育てることに努力しています。

こんな工夫も、実行することが大事です。実行した時に次の展開が必ず現れます。

 

『イエスで始まる人生には、無限の可能性がある!!』私の座右の銘です。

是非、実行してみてください。

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