第410話 ロボットが変えるビジネスの世界

第410話 ロボットが変えるビジネスの世界

 

2023年は大きく動き出すであろうロボット導入。そんなことを予感させる実証実験が行われている。

そんな様子を日経新聞が伝えています。

 

ロボットの供給メーカーも小売、外食向けに本格的に動き出したと言って良いでしょう。

導入が進み、ロボット価格が月間の減価償却見合いで、従業員の給与を下回ったときに、爆発的にロボット化に傾斜すると予測できます。

大手量販店、外食のナショナルチェーンを中心に実証実験が始まっています。

 

 

イトーヨーカ堂がロボットを使った業務効率化に乗り出している。商業施設で品出し作業や接客などの業務を支援する6種類のロボットの実証実験を始めた。小売りの現場では新型コロナウイルス禍で感染対策などの業務負担が高まっているほか、人手不足も課題となる。ロボットの活用で従業員の負担軽減や省人化につなげる狙いだ。

 

アリオ橋本店で稼働する品出しロボット(相模原市)

 

2022年11月、ショッピングモール「アリオ橋本」(相模原市)で実証実験を始めた。スーパーの店内で商品が載った台車を自動でけん引するロボットが稼働している。自らの位置を推定しながら地図を自動生成するSLAM(スラム)技術を利用しており、売り場に着くと自力で台車を切り離して倉庫に戻る。

実用化すれば従業員が売り場と倉庫を行き来する手間が省けるうえ、飲料や米など重い商品を運ぶ負担も減る。実験では安全のため、開店前など利用客がいない時間帯に1台を投入している。

 

従業員を追尾して、買い物かごやカートを運ぶロボットも導入した。客が使い終わったカートなどを、元の位置に戻したり不足している場所まで運んだりする際に活躍する。人間が1人で運んだ際と比べて、2倍の量を一度に動かせる。

 

視覚障害者を案内するためのロボットも実験している。見た目は電動車椅子のようだが、目の前を歩くスタッフを追いかけて動ける。利用者はロボットに座れば、スタッフの後ろについて館内を移動できる。

 

通常は視覚障害者を案内する場合、人の腕を持ってもらいながら歩くことが多い。ただコロナ禍が続いており、非接触で案内するための手段を検討すべく導入した。

 

フードコートでは食事を運ぶ配膳ロボットが、飲食店「いきなり!ステーキ」の料理を持ってきてくれる。ロボット配膳に対応した専用席で同店のメニューを注文すると、約30メートルの距離をロボットが運んでくる。

 

配膳ロボットはファミリーレストランなどで導入が進みつつあるが、フードコートのような広い空間でも活用できるか検証する。他にも館内の案内や清掃を担うロボットを配置している。

 

小売業は労働集約型の産業であるうえ、コロナ禍で感染対策などの業務負担も高まっている。機械で業務効率化を図ったり、非接触で業務するためロボットの実験に踏み切った。アリオ橋本の野尻敏行支配人は「見たことがないロボットが動く姿そのものも、来店客の興味をひく」と小売業ならではの利点も話す。

 

今回の取り組みは神奈川県が手掛けるロボット実験事業の一環で、NTTデータ経営研究所が協力した。実験は1月までに順次終え、課題をまとめたうえで本格活用できるか検討する。

と伝えています。

 

 

 

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