第439話 マックの値上げの影響と外食6月実績

マクドナルドの値上げ施策が客数を大きく落とす結果となっている。

マクドナルドは、2022年9月に実施された値上げが記憶に新しい中、今年1月16日に再度値上げを実施しました。その影響が実績にどのように出ているか見てみましょう。

約8割のメニューの価格が10~150円アップします。
以下は代表的なメニューの値上げ例です(括弧内は値上げ前の価格)。
●ハンバーガー:170円(150円)
●マックフライポテト S:190円(160円) M:330円(290円) L:380円(340円)
●プレミアムローストコーヒー S:120円(100円) M:180円(150円) L:250円(210円)
●ビックマック:450円(410円)

100円1枚で気軽に飲めたSサイズコーヒーが120円になり、注文しようかどうか一瞬迷う人が出てくるかもしれません。

 

■マクドナルドが値上げした理由 今回の値上げの原因としては、以下の要素が挙げられます。
●原材料価格の高騰

  • 人件費上昇
  • 物流コスト上昇
  • 歴史的円安

 

2023年前年同月比(%)

月     売上  客数  客単価

1月    114.6  104.1  110.1

2月    103.0      97.8      105.3

3月    106.4      98.4      108.2

4月    109.1  99.2   110.0

5月    105.2     95.7      109.8

6月    105.7    94.7       111.6

 

売上は既存店前年比で好調に見えるが、値上げの影響を最も警戒すべき客数に大きく出ています。

6月でマイナス5.3%は大きなインパクトがあります。徐々に客数の減少幅が拡大しているところが気になるところです。

今後もマクドナルドの対応を注視したいと思います。

 

日本フードサービス協会が6月実績を発表していますので見てみましょう。

 

<外食市場6月の動向>

  • 「アフターコロナ」へ移行し緩やかな回復


<全体概況>
6月は、5月のコロナ5類移行を受けて外食消費がようやく回復基調に入り、インバウンド需要の増加もあり、全体売上は111.8%、コロナ前の19年対比でも103.5%となった。だが店舗数はいまだ19年レベルに回復しておらず、特に「パブ・居酒屋」はいまだ19年比68.6%と、コロナを境に事業基盤が大きく揺るがされたままとなっている。

 

<業態別概況> 

ファーストフード業態

全体売上は111.2%、コロナ禍前の19年対比では115.6%となった。
「洋風」は、期間限定の新商品が好評で売上堅調、108.4%。

「和風」は、一部でシニア層の店内飲食への戻りがあり、売上117.9%。

「麺類」は、都心のビルインやSC立地店舗の回復基調などで、売上113.1%。

「持ち帰り米飯/回転寿司」は、父の日前後の「回転寿司」が好調で、売上108.3%。

「その他」は、月前半に気温が高く「アイスクリーム」が好調、また都心部の繁華街やSCへの人流が回復したことで、売上は113.1%。 

ファミリーレストラン業態

全体売上は前年比111.8%、19年比は93.9%となった。
立地によっても異なるが、全体としては持ち直し基調が継続、閉店時間を遅くする店舗も徐々に増え、「洋風」は売上111.9%、「和風」は売上111.4%。

「中華」は、店内・店外ともに客足堅調、売上111.6%。

「焼き肉」は、各社で差があるものの、「郊外立地店」の一部は好調を維持、売上は112.4%となった。


パブ・居酒屋業態

「パブ・居酒屋」の売上は前年比114.7%、19年比で66.1%となった。夕方からの早い時間帯では、客足が19年を上回るところもある一方で、夜遅い時間の客足の戻りはまだ鈍いなど、賑わう時間帯が変化している。

コロナ禍で繁華街やオフィス街の店舗閉鎖も多く見られるが、存続の店舗では大きめのグループ宴会が少しずつ戻るなど、経営環境には明るい兆しも見え始めている。

 

ディナーレストラン業態
入国制限の緩和以降、インバウンドの回復が続いており、1回あたり利用金額も大きく、客単価上昇にも寄与している。コロナの5類移行後、企業や団体の宴会も少しずつ戻り、売上は113.0%、19年比では売上91.5%となった。

喫茶業態 

観光地などを中心に、商業施設やオフィス街でも人流の回復が続き、売上は116.0%、19年比で96.7%となった。

 

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