第448話 吉野家1年ぶりの値上げと8月実績

日経新聞が吉野家の1年ぶりの値上げを伝えています。

 

吉野家は29日、主力商品の「牛丼」の税別価格を10月2日から8〜18円値上げすると発表した。牛丼の値上げは2022年10月以来、約1年ぶり。牛丼や豚丼などが対象で並盛以上の商品を一律18円引き上げる。牛丼並盛の税別価格は408円から426円に上がる。原材料価格や物流費、人件費の上昇を受けて価格を見直す。

値上げは10月2日午後2時から。牛丼や牛カルビ丼、定食などが対象だ。「牛皿定食」の並盛は578円から596円にする。並盛以上の丼商品と定食は一律で18円値上げする。牛丼などの小盛は一律8円引き上げる。牛丼の小盛はこれまでの388円から396円になる。同社は値上げの対象品目数を開示していないが、親子丼などの一部商品を除いて大半の商品が値上げとなるという。

吉野家は22年10月にも原材料価格や物流コストの上昇を受けて牛丼(並盛)の税別価格を388円から408円に引き上げていた。

 

日本フードサービス協会から8月の実績が発表になっています。

 

<外食市場8月の動向>

5類移行後初の夏休み 帰省需要などが堅調


<全体概況>
8月は、コロナ5類移行後の初めての夏休みシーズンとなり、旅行やお盆の帰省などで人流回復がさらに進んだ。お盆期間後半に台風の影響があったものの、猛暑で季節メニューが引き続き好調だったこと等もあり、外食全体の売上は116.6%、19年比では105.2%となった。原発処理水問題で、中国人訪日客の戻りは少ないが、インバウンド需要全体は堅調が続いている。だが店舗の人手不足は常態化しており、特にピーク時間帯での不足感は大きい。

 

<業態別概況> 

ファーストフード業態

全体売上は111.6%、コロナ禍前の19年対比では116.8%となった。
「洋風」は、恒例の季節商品の好評などにより、売上109.0%。

「和風」は定番メニューの堅調に加え、深夜営業を再開する店舗もあり、売上116.2%。「麺類」は、季節の新商品やラーメン業態のビール販売が好調で、売上118.1%。

「持ち帰り米飯/回転寿司」は、「回転寿司」がお盆の帰省需要などで地方の売れ行きが伸び、売上106.1%。

「その他」は、「アイスクリーム」が猛暑による需要増で、売上は119.2%となった。 

ファミリーレストラン業態

全体売上は前年比121.1%、19年比は96.4%となった。
お盆期間を中心に夏休みの家族連れ需要が堅調。

「洋風」は、価格訴求型のキャンペーンが奏功し、売上121.9%。

「和風」は、お盆の宴会が堅調で、売上122.4%。

「中華」は、ファミリー客の増加で、売上117.6%。

「焼き肉」は、夏休みで大学生等の若年層の集客があり、売上は119.4%となった。


パブ・居酒屋業態

「パブ・居酒屋」は、ビジネス街立地の店舗では、猛暑で昼間の集客が鈍り、お盆明けの客の戻りも振るわなかったが、ターミナル駅や商業施設の店舗は帰省客などの需要が旺盛で、売上は前年比150.3%、19年比で66.5%となった。

 

ディナーレストラン業態
お盆の個人客の宴会が堅調であったことに加え、インバウンド需要も原発処理水問題で一部にためらいが見られたものの引き続き底堅く、売上は129.9%、19年比では売上93.6%となった。

喫茶業態 

台風により休業や時短営業を余儀なくされた店舗があったが、観光地や商業施設立地の店舗では客数が増え、売上は123.8%、19年比で94.5%となった。

 

 

FMDIフードビジネス多店舗展開研究所の最新情報をお届けします

コメントを残す