第504話 外食の再編と外食9月実績報告
「ワタミがサブウェイの日本事業買収、フランチャイズ展開へ…250店出店し「脱居酒屋」目指す 」こんなニュースが飛び込んできました。
外食大手ワタミは25日、大手サンドイッチチェーン「サブウェイ」の日本事業を買収し、国内でフランチャイズ展開を始めると発表した。コロナ禍を経て居酒屋での宴会需要が伸び悩む中、ファストフード事業に本格参入し、「脱居酒屋」を加速させる。
米サブウェイから、国内の運営を担う「日本サブウェイ」を買収し、25日付で完全子会社化した。買収額は非公表としている。ワタミは今後10年間、サブウェイを展開できる契約で、国内で250店舗の新規出店を目指す。ワタミが自社農場で栽培する有機野菜を活用するなど、既存事業との相乗効果も狙う。
一方、既存店前年比を公表しなくなった日本フードサービス協会の真意がどこにあるのか分かりませんが、真の姿を知ることが業界の発展に寄与すると考えております。
そんな、外食産業の9月実績が発表になりましたので見ていきましょう。
<外食市場9月の動向>
休祝日が多く客足堅調、残暑の中、冷たい商品と季節メニューが共存
<全体概況>
9月は2度の三連休と日曜が1日多い曜日周りで、客足は堅調に推移した。また9月までの累計訪日外客数が昨年1年間を既に上回り、売上増に寄与した。天候面では全国的に残暑が厳しく、各地で9月の観測史上最高の気温を記録し、冷たいドリンク類などが売れた。加えて季節定番メニューも堅調な売れ行きを見せ、外食全体の売上は前年比108.2%となった。
<業態別概況>
■ファーストフード業態
・FFは引き続き好調となり、売上106.9%となった。
「洋風」は、月見シーズンの定番メニューが各社で好評、売上は104.1%となった。
「和風」は、季節メニューと割引キャンペーンで集客し好調、売上111.0%。
「麺類」は、雨天が少なく人出が増え、サイドメニューの売れ行きも好調、売上は110.8%となった。
「持ち帰り米飯/回転寿司」は、CMが奏功し新商品が好調のうえ、地方にも波及した訪日外客需要などにより、売上は105.1%となった。
「その他」は、「アイスクリーム」が休祝日の増加と残暑の居座りで売上を伸ばし、111.8%となった。
■ファミリーレストラン業態
・FRは全体売上111.5%となった。
「洋風」は、フェア商品やタレントを起用した秋のキャンペーンのCMなどで集客、売上113.3%となった。
「和風」は、初旬の台風の影響にも負けず、松茸や鮭など秋の食材フェアが奏功し、スマホアプリによる若年層へのアピールも加わって、売上112.6%となった。
「中華」は、創業記念の割引クーポンなどで集客増、売上108.4%。
「焼き肉」は、昨年好評のキャンペーンを今年も展開し、主要メニュー価格を据え置くなどで、売上107.2%となった。
■パブ・居酒屋業態
「パブ・居酒屋」は、初旬に台風の影響を受けるも、それ以降は2度の3連休(シルバーウィーク)でインバウンドなどの集客堅調、季節の新メニューの好評、引き続き好調なビールの売れ行きなどで、売上104.2%となった。
■ディナーレストラン業態
日曜日が1日多く、集客は順調に増加、底堅い訪日外客需要とあいまって、売上105.6%となった。
■喫茶業態
残暑が厳しく冷たいドリンクの売れ行きが伸び、ショッピングセンターや百貨店で客足が増え、売上は110.1%となった。