第261話 新型肺炎の影響と1月実績と多店舗展開
消費税増税の影響が心配と言っている時に、新型コロナ肺炎騒動の自粛の影響で飲食店は大きなダメージを受けている。
1月は消費税の影響を最も心配されたが、なんとか外食全体では101.9%と前年を上回ることができた。
ここから東京オリンピックに向けて盛り上がりを期待した矢先の新型コロナ肺炎は大きな影を落とした。
業態によっては2月に入り20%以上の売り上げ減が発生しているとある経営者の話を聞いた。
対応策と言ってもまずは自店舗、自社から感染者が出ないように手洗い、うがい含めて徹底した対応を取ることが大事である。飲食店の店舗に感染者が立ち寄っただろうと言う風評だけで店を休業しなければならない風潮になっていることを考えると、店舗の防衛だけでは防ぎきれないもどかしさがある。
じっと耐えるしかないのか。いや、こんな時期だからこそ従業員を鼓舞して再教育等を通じて店舗のオペレーションの底上げに努力すべきだろう。店舗を徹底的に磨き上げることもできるだろう。
この、状況も永遠に続くわけではなく、3月中には出口が見えてくると思われる。
その先を見据えて今、何をするかで大きく変わってきます。
ピンチをチャンスに変えようではないですか。
日本フードサービス協会から1月実績が発表になっています。内容を見てみましょう。
<外食市場1月の動向>
年始需要とFFの好調に支えられ、売上は前年を上回る
<全体概況>
1月は、記録的な暖冬により全国的に雪が少なく、客足にプラスとなったことに加え、引き続き好調なFF業態に牽引され、売上は101.9%と前年を上回った。いま不安視されている新型コロナウイルスについては、一部で月末に影響が出始めたものの、外食への影響はまだ限定的であった。
<業態別概況>
■ファーストフード業態
・全体売上は103.5%と前年を上回った。
洋風」は、期間限定商品の好調やお得なランチメニューのレギュラー化が奏功したところもあり、売上は104.1%。「
和風」は、引き続き定食メニューの好調やトッピングの提案等で定番商品も好調、売上104.2%。「麺類」は、肉の増量メニューなど各種キャンペーンが奏功し、売上102.7%。
「持ち帰り米飯・回転寿司」は、回転寿司の年末年始の持ち帰り需要が好調で単価上昇、売上101.5%。
「その他」は、「アイスクリーム」がアイスケーキのキャンペーンで好調、「カレー」もこれまでの価格改定などで単価上昇、売上102.3%となった。
■ファミリーレストラン業態
・全体売上は100.2%と前年をわずかに上回った。
「洋風」と「和風」は、引き続き禁煙店舗の増加や営業時間短縮により客数減も見られたが、「洋風」の一部では回復傾向の店舗も見られ、売上は「洋風」99.4%、「和風」96.2%。
「中華」は、各種キャンペーンやテイクアウト、デリバリーの好調により、売上は103.8%。「焼き肉」は年始需要の好調と店舗増で、売上は105.0%となった。
■パブ・居酒屋業態
・飲酒業態は、金曜日が1日多い曜日回りのうえ、飲酒需要の多い月末が金曜日、しかも暖冬傾向というプラス要因がはたらき、客足が堅調で、「パブ・ビアホール」の売上99.9%、「居酒屋」の売上101.2%となった。
■ディナーレストラン業態
・デイナーレストランも、雪が少なかった天候や、曜日回り、年始需要の好調などで、売上は102.3%となった。
■喫茶業態
・商業施設立地の店舗の不調や、年始に店休や営業時間短縮により客数が伸び悩むところが見られたものの、価格改定などで単価が上昇しており、売上は101.3%となった。