第299話 サードパーティー離れが進むデリバリー業界
活況を呈しているデリバリーですが、デリバリービジネス自体に大きな動きが出始めています。
アメリカからのレポートです。同様なことが日本でも顕在化してくるだろうと予測されます。
英文のレポートを機械翻訳していますのでおかしな日本語もありますがご容赦ください。一部抜粋しています。
パンデミックの最中に配達が急増するにつれ、消費者はレストランに直接注文することを好み、サードパーティの配達プロバイダー経由で注文することを回避し続けています。(サードパーティはフードデリバリー事業者、ウーバーイーツ等)
実際、消費者は、新しい調査によれば、サードパーティの配送会社がパンデミックの間に大幅な増加を報告したとしても、サードパーティのプロバイダーからの注文は彼らの最も好ましくない注文方法であると言います。
そのダイナミックさは、レストランが独自のチャネルを宣伝し、初めて定期的に配達を注文する多くの消費者の一部を獲得するための大きな機会を生み出しました。
コンサルティング会社のAlixPartnersによると、7月には、消費者の16%が、サードパーティプロバイダーからの配送を注文することが好ましい方法であると述べました。これは、オンラインでレストランから直接配達を注文することを好むと答えた21%と、電話でレストランから直接注文することを好む20%と比較されます。
この選好の理由は、主にサードパーティプロバイダーが顧客とレストランの両方に請求する料金に関連しているようです。これは注文ごとに30%にもなる可能性があります。そして、それらの好みは、パンデミックによって増幅されたようです。
米調査会社のSense360は、消費者の63%がレストランから直接配達を注文することを好むのに対し、18%はサードパーティを好むことを発見しました。
しかし「すべてのレストランがDoorDash、GrubHub、Uber Eatsほど顧客獲得に費やしているわけではないため、[消費者]は電話にそれを持っていないか、気づいていない可能性があります。」
「消費者が配達された食品を特に探しに来る場合は、その消費者にサービスを提供するメカニズムが必要です」と言っています。
しかし、そこにはレストランにとって大きなチャンスがあります。
レストランにとって、それは今こそ潜在的な顧客の前に彼ら自身のチャネルをプッシュする時であることを意味します。
アメリカからのレポートは以上のように伝えています。
日本でも、サードパーティへの不満は多く聞かれます。その一つが顧客データを店舗にフィードバックされないことです。
フードデリバリーサービスからは「中間データしか得られず、顧客データは限定的」)。性別や住んでいる地域、職業など詳細な属性情報は、一度接した顧客を逃さずにリピーターにする工夫が不可欠となる。基礎となる「顧客台帳」がなければ、勘と運に頼るしかない。
これは、食べログやぐるなびなどのグルメサイトと外食店の関係と似ていると指摘しています。顧客データをグルメサイトから十分に取得できず、手数料を支払い続ける依存関係を脱却しようと、自社で運営するメディアやSNS(交流サイト)へ顧客を呼び込もうという動きが、昨今のトレンドだった。この状況下で店舗の顧客リストをいかに確保するかが課題です。
もう一点はサードパーティへの手数料の負担です。店舗は30%〜35%ほどをサードパーティに支払います。忙しくてもなかなか利益に結びつかないという現実があります。
新型コロナウイルス下で飲食店はこぞって宅配・持ち帰りサービスに活路を見いだしています。ただ、注文量に比して採算は芳しくない。配達を「ウーバーイーツ」や出前館といった代行業者に委託した場合、代行手数料は飲食代金の3~4割程度とされる。店側が負担するケースが多い。と専門家も指摘しています。
自社でデリバリーシステムを導入しようとする動きも加速しております。
デリバリービジネスの魅力は十分にわかるが、採算等含めて店舗側へのメリットの少なさに改めて気がついたようです。今回のご報告以外でも重要な販売チャンネルであるデリバリーを育てるために店舗、サードパーティ両者が努力すべき内容です。