第340話 7月実績と多店舗展開

 

7月の外食実績が日本フードサービス協会から発表になっています。

状況を確認してみましょう。

 

その前に全国のスーパーマーケット、コンビニの状況をみてみたいと思います。

 

まずは日本スーパーマーケット協会の集計です

既存店前年比 99.5% 既存店2019年対比 105.6%と回復傾向にあるものの地域差が見られます。

前年比では全体が100%超えている中で関東99.8%、近畿97.9%、九州沖縄地方97.3%と厳しい状況の様です。

商品動向全体では、7月は気温の上昇によって夏物商材が好調に推移した一方で、野菜の相場安や牛肉・豚肉の相場高により、野菜および畜産が苦戦したとのコメントがみられた。また、オリンピック開催期間中は、酒類が好調であったとのコメントがみられた

 

一方コンビニの同行ですが日本フランチャイズチェーン協会より実績が発表になっています。

既存店前年比105.1% 既存店2019年対比 98.7%という状況でした。

全体動向として
7月は、梅雨明けの遅れや降水量が多かったことに加え、在宅勤務や外出自粛等が続いたことが来店客数に影響を及ぼし、全店・既存店ともに売上高が前年を下回る結果となった。一方、カット野菜等の生鮮食品、冷凍食品、酒類、マスク等の衛生用品等が好調だったことから、全店・既存店ともに客単価は前年を上回った。

とコメントしています。

 

続いて日本フードサービス協会発表に外食7月度実績です。

<外食市場7月の動向>

営業努力にもかかわらず、明るい兆しはいつ見えるのか


<全体概況>
7月は「緊急事態宣言」または「まん延防止等重点措置」が沖縄、大阪、首都圏などに適用され、下旬には原則無観客五輪が始まり、持ち帰り需要が強みのファーストフード(FF)が外食全体を牽引した。全体売上は前年を少し上回った(102.1%)ものの、コロナ禍前の一昨年の86.3%にすぎない。営業時間と酒類提供の制限が厳しい中で、パブ・居酒屋業態の深刻な状況は延々と続いている。

 

<業態別概況> 

ファーストフード業態

・ FFは、全ての業種で前年よりは良くなり、全体の売上は前年比108.6%、コロナ以前の一昨年比でも103.9%であった。 

「洋風」は、五輪の自宅観戦でテイクアウトとデリバリーが増え、売上は115.8%。

「和風」は、一部大手の積極的なメディア露出もあり、 売上は101.0%。「

麺類」は、持ち帰り需要とイートインの戻りで全体売上103.4%。

「持ち帰り米飯・回転寿司」も、暑さと五輪の自宅観戦でテイクアウト需要が増え、売上は104.4%。「その他」は、「アイスクリーム」が昨年より半月ほど早い梅雨明けを味方につけ、売上104.2%となった。

ファミリーレストラン業態

FRは、営業時間短縮や酒類提供禁止をテイクアウトやデリバリーでカバーしきれず、売上は“コロナショック”が始まった昨年の93.5%、一昨年対比では71.2%となった。

「洋風」「和風」ともに五輪の自宅観戦で持ち帰り需要があったものの、売上は「洋風」95.9%(一昨年比69.4%)、「和風」は91.3%(一昨年比66.2%)に留まった。

「中華」は、一部店舗は前年を超えたが、売上は99.0%。

「焼き肉」は、酒類提供制限下で休業を選択した店も多く売上86.5%に留まった(一昨年比は80.4%)。


パブ・居酒屋業態

酒類提供の禁止あるいは時間制限が続き、「パブ・ビアホール」の売上は57.4%、「居酒屋」は62.6%となった。
 パブ・居酒屋業態全体では前年の売上の61.5%となったが、一昨年比ではわずか30.0%となる。

 

ディナーレストラン業態
ディナーに付き物の酒類提供や夜間営業の制限で、休業に追い込まれる店もあり、売上は88.3%(一昨年比では57.8%)と依然厳しい。

 

喫茶業態 

緊急事態宣言とまん延防止等重点措置の下でも、人流の減少率はさほどでもなさそうで、売上は105.8%となった(一昨年対比では72.1%)。

 

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