第347話 トレンドを引っ張るZ世代 その1

今、トレンドを引っ張るZ世代が注目されています。

米国の状況を参考に2回にわたりZ世代を考察します。

 

二十歳前後の経営者のメンバーと話をする機会がありました。

彼らの考え方、価値観に驚きました。私の年代とは明らかに価値観が違います。

その違いがどこから来ているのか、米国の分析を元に紐解いてみます。

CRIEO 2018年8月14日の記事でZ世代を分析していましたので引用します。

ミレニアル世代 vs Z世代:押さえておくべき4つの違いと特徴

かつては、あらゆる分野で注目を集める花形的存在だったミレニアル世代。彼らは高いデジタルスキルを有していて、その政治観をはじめ、キャリアの選択、さらには商品選びから購入に至る方法まですべてが目新しかったので、多くのマーケターがこの若い世代にリーチしようと奔走していたものです。

しかし今、ミレニアル世代が占めていたポジションは新たな消費者グループに取って変わられようとしています。それが、ミレニアル世代に続く世代として新たに登場した「Z世代」です。彼らが成人を迎える年齢となった今、世界中のブランドやマーケターが彼らに注目しています。

なぜなら、Z世代は米国の人口の4分の1を占めるほど大きな人口グル―プであり、彼らは世界で最も影響力ある購買層になろうとしているからです。

ミレニアル世代 1981〜1995 vs Z世代:1996〜2012

「デジタルパイオニア」と「デジタルネイティブ」

 

現在25歳~34歳くらいになるミレニアル世代は、2000年代に登場した検索エンジンをはじめ、モバイルコネクティビティ、インスタントメッセージングの台頭を目の当たりにしてきたデジタルパイオニアとも言える存在です。

一方、現在16歳~24歳のZ世代は、生粋のデジタルネイティブ世代です。彼らが育ったデジタルワールドには、高速インターネット、スマートフォン、ビデオ・オン・デマンド(VOD)、さまざまなゲーム機器、そしてSNSの存在が当たり前のように存在していました。

マーケターが、こうしたZ世代についての理解を深めるためには、一体何から始めればよいのでしょうか?その回答として、まずZ世代の人々が重視していること、そしてそれがミレニアル世代の性質や特徴とどう違うのかについて知ることが重要です。

ここでは、Z世代の生活や考え方の軸となっている4つの価値観をご紹介しましょう。

 

  1. ダイバーシティとインクルージョンの重視

米国の場合、Z世代は最も多様性に富み、また多文化的な背景を持った世代です。

インクルージョン(inclusion)とは、直訳すると包括・包含という意味です。包括は全体をまとめること、包含は包み込む・中に含むことを指しています。

ビジネスに当てはめると企業内すべての従業員が仕事に参画する機会を持ち、それぞれの経験や能力、考え方が認められ活かされている状態といえます。

インクルージョン:健常児と障害児、つまり障害の有無といった視点ではなく、生徒一人ひとりに合った教育を行う

メディア企業であるAwesomenessと、調査会社のTrendaraが行った調査では、Z世代は自らの世代を示す最も的確な表現として、「流動的なアイデンティティを持つグローバル市民」「既存のルールにとらわれない人々」「テックネイティブ」といった言葉を挙げています。

また、自分たちの世代に最も影響を与えるものは、SNS、テクノロジー、そして「ネットいじめ」であると考えています。

現代の生活にはSNSが広く普及しているため、Z世代はミレニアル世代に比べて、社会問題について仲間と意見交換する傾向が強いことがわかっています。

実際、Criteoが最近発表したZ世代についての調査レポートでは、Z世代の半数以上がSnapchatやInstagram、Facebookを1日に複数回利用しており、動画コンテンツに至っては週に23時間も利用していることが明らかになりました。

つまり、Z世代はコネクティビティを最大限に活かしながら、常に新しい情報を吸収しているのです。

調査によると、Z世代の3分の1が、自分たちは人間の平等を最も強く信じている世代であると回答しています。

特にこれはSNS上で急速に拡散する社会問題について、彼らが他のどの世代よりも熱心に自分の意見を表明することの裏付けであると考えられます。

Z世代の半数以上は、黒人の権利を主張する国際的な社会運動である「ブラック・ライヴズ・マター」運動(80%)、トランスジェンダーの権利(74%)、およびフェミニズム(63%)といった活動について、現代社会が受け入れるべきものだと主張しています。

次回につづく

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