第348話 厳しい外食の9月実績

日本フードサービス協会から9月の実績が発表になりました。

全体では前年対比91.8%とコロナ禍で苦しかった昨年を割り込んでいます。一昨年対比で78.3%と依然厳しい状況は変わらないようだ。

その中でも濃淡はある、ファーストフードは一人勝ちの様相だ。

その一方で居酒屋の回復の遅れは凄まじいとしか言えない状況である。

昨年比16.8%、一昨年比8.6%と10%割れである。緊急事態宣言が解除され、ワクチンの接種もすすむ中でお客様は本当に戻るのだろうか。 昨年4月に外食は40%ダウンしその後20%戻したがその後

20%が戻しきれていない。

日経新聞にブランド別の状況があったので載せておきたい。

 

<外食市場9月の動向>

緊急事態宣言等が続き外食営業は依然深刻な状況


<全体概況>
9月は、コロナ感染第5波のピークから脱し新規感染者数は減少傾向に転じたものの、引き続き三大都市圏などへの「緊急事態宣言」と全国各地への「まん延防止措置」が月末まで適用され、営業時間短縮と酒類提供制限の要請に応じた結果、店舗休業を余儀なくされたところも少なくなく、全体売上は対前年比91.8%、コロナ禍前の一昨年比では78.3%に留まった。パブ・居酒屋業態はさらに深刻な状況に陥り、前年比19.6%、一昨年比は9.5%となっている。

 

<業態別概況> 

ファーストフード業態

FFは、「洋風」の好調により売上は前年比105.3%、前々年比では100.3%となり、売上低迷に苦しむ酒類提供業態などとの差が際立つ結果となった。 

「洋風」は、従前通りテイクアウト・デリバリー需要が堅調であるのに加え、キャンペーンにより客数も増加し、売上115.7%。

「和風」は、季節商品・復活商品の販売が好調だったが、営業時間短縮などにより客数が減少し、売上は98.7%となった。

「麺類」は、ビジネス街の需要低迷や酒類提供制限の影響を受けて売上89.9%。

「持ち帰り米飯・回転寿司」は、時短営業の中でも持ち帰り需要が堅調で売上99.5%。

「その他」は、「カレー」が殆どの店舗で営業時間を短縮したこと、「アイスクリーム」が大型商業施設での販売が振るわなかったことなどにより、売上92.7%となった。

ファミリーレストラン業態

FRは、前月に続き緊急事態宣言等による時短営業や酒類提供の制限で苦戦が続いている。テイクアウト・デリバリーのキャンペーンを打ってはいるものの、業態全体の売上は75.4%(一昨年比では60.0%)に留まった。業種別売上では、「洋風」75.8%(一昨年比56.8%)、「和風」71.7%(一昨年比57.6%)、「中華」85.0%(一昨年比78.0%)、「焼き肉」70.4%(一昨年比59.7%)となった。


パブ・居酒屋業態

緊急事態宣言やまん延防止措置の延長で殆ど営業できない状態が続き、多くの店舗が休業に追い込まれた。売上の主力を占める酒類の販売は激減し、パブ・居酒屋業態全体の売上は前年の2割弱(19.6%)、一昨年比では1割未満(9.5%)という極めて深刻な状況にある。
 「パブ・ビアホール」の売上は26.7%(一昨年比11.3%)、「居酒屋」は16.8%(一昨年比8.6%)であった。

 

ディナーレストラン業態
下旬の連休(シルバーウィーク)にはランチ需要で回復が見られたところもあったが、夜間営業の制限が続く状況下では法人需要も期待できず、売上は70.7%(一昨年比では48.9%)となった。

 

喫茶業態 

依然として外出自粛ムードの中で、店舗立地に拘わらず客足の戻りは鈍く、売上は87.3%となった(一昨年対比では60.3%)。

 

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