第399話 飲食店はお客様の命を預かっている。

生肉による食中毒事件は懲りもせず発生します。なぜでしょうか?

 

2011年に5人が死亡した焼き肉チェーンの「焼肉酒家えびす」集団食中毒事件は、27日で発覚から10年となります。そんな中、また悲惨な事故が起きてしましました。

 

ユッケを食べて90歳代の女性死亡とNHK京都が伝えています。

宇治市の飲食店が、「レアステーキ」という商品名で販売した生の牛肉、いわゆる「ユッケ」を自宅で食べた90代の女性が腹痛を訴えてO157と診断され、15日、入院先の病院で死亡しました。

死亡したのは、府内に住む90代の女性で、先月27日、宇治市内の飲食店、「MEAT&FRESHTAKAMI」が「レアステーキ」という商品名で販売した生の牛肉、いわゆる「ユッケ」を自宅で食べたあと、下痢や腹痛などの症状が出たため入院していました。
その後の検査で、O157に感染していると診断され、15日午前、入院先の病院で死亡しました。
京都府によりますと、この女性のほかに、この店で「ユッケ」やローストビーフを購入して食べた人あわせて22人に下痢などの症状が出ていて、府は、今月6日から5日間、この店に対し、営業停止を命じていました。
府では、幼児や高齢者は、肉の生食など感染の原因となる可能性が高い食材は避けるなど、注意を呼びかけています。

 

2011年の事故をきっかけに生肉の提供のルールーは厳しく定められたと言われています。

でも、また同じような事故が起きてしまいました。

 

生食用食肉を取り扱う場所の施設基準規定

・生食用食肉の加工、調理に使用する設備は、他の設備と明確に区分

・生食用食肉専用の器具及び手指の洗浄・消毒施設の設置  等

「生食用食肉取扱業」の届出制度の新設
 生食用食肉の加工又は調理を業として営もうとする者に対し、保健所長への届出を義務化し、交付される「生食用食肉取扱業開始届出済証」の掲示を義務化しました。 

消費者への情報提供
 消費者への注意喚起をより見やすいものにするため、表示の文字の大きさを規定
(壁に掲示時は縦横1cm以上)

平成24年の4月から施行されています。
このルールを守らずに提供している飲食店が多いことが、ネット等でも囁かれています。

非常に残念なことです。

少なくとも「生食用食肉取扱業開始届出済証」の掲示のないお店での生食用食肉の料理は絶対に食べないことです。

飲食店はお客様の健康、生命を預かっているという認識が薄くなっていると言われても仕方ありません。

お客様の人気があり、ニーズがあるからと提供し続けて。お金の為ならルールも無視して、行き着く先は飲食業の消費者からの信頼を無くすことです。

 

もう一度飲食業の使命は『安全で衛生的で美味しい料理』の提供でお客様の幸せと健康に貢献することという事を再確認したいものです。

 

FMDIフードビジネス多店舗展開研究所の最新情報をお届けします

コメントを残す